3月9日(水)14:00~(開場13:30) 能生生涯学習センターにて
講演会(講師:白戸 洋さん(松本大学教授))
「公民館で地域がよみがえる!」
が開かれました。
その内容をご紹介します。(写真撮影禁止のため当日写真はありません。残念。)
※講師の白戸洋さんは大変面白い方であり、地域の本質をつかんでいらっしゃるようです。
以下に短いインタビュー記事がありますので、ご興味ありましたら読んでみてください。
→「人間って地域のためになんて困らないようにできている」
印象深いキーワード(講演内容)
・東日本大震災の石巻の被害は甚大であったが、被災後、市街地では「利害関係を調整するしくみ・人がいない」ために復旧が遅れた。旧村部(合併前に村であった周辺エリア)は調整ができて助け合いができていた。
→一昨年11月の長野地震でも見事に調整ができていた。犠牲者ゼロ。
・震災後の子供たち。今のほうが深刻。3年は我慢できるが5年たつと親の離婚、自殺等で子供に多きな影響が出てきている。
・昔は食べていくための農村としての結束、まとまり、集団形成が「村」にあった。今はかわりに「会社」という村が存在する。
→その「会社」も「村」になれなくなっている。
→多種多様な価値観の中での結束ができるか。新しい村づくりが求められている。
・組織、集団の中での調整能力、結束、助け合いがなくなった原因の一つ。地域からお金が流出していること。
・巾上市の例。高齢化率85%。まとまりのない市街地が道路拡幅での立退きをきっかけに変化。
◎自分たちの事は自分たちでやる。
◎どうすればいいか?なんでもいいからやってみよう。
→みんなでやる必要なし。100人の一歩ではなく、一人の100歩。
→まず自分だけでいいから動いてみること。やればわかる。
・運動会の例。お年寄りに来てもらいたい→どうしたらくるか「子供の手をつなぎたい」。それができる競技の工夫。
・人が住むところに「人」がいないところはない。必ずいる。
・松本一本ネギの例 →市場にもだされないゼロ円ネギが3本280円に。
→女性元気。合併間近の地元JAが復活(合併白紙)。小学校の食育。大手カップめんに食材として採用。
・先進地視察などはモデル地域はやめたほうがいい。一番ダメな難しい所でうまくいったところを探す(どこでもできる本物のやり方がある)。
・地域運営は全員参加。例えば最初の会合で1時間のうち40分ほどずっと話をしていたという長老がいて、その長老を次回から呼ばない様にしようとする地元の人に対して、白戸さんが取り込む(呼ぶ)ことを強く勧めた件がある。外すと200%の力で阻止にかかる。入れると10%のマイナスのみ、とのこと(^_^;)。
・公民館について地元にアンケートすると「今の公民館はいらない」「公民館のようなものは必要」が今の現実。
・何かをするときに、公民館ですると早い。やりやすい。実は必要なものが揃っている。
・その他;買い物弱者の問題が深刻化していく。高島平団地と多摩ニュータウンが典型。高層階の住人は買い物行けず栄養失調。
→廃棄野菜をリヤカーで売り歩く大学生の例。
所見
非常に有意義な講演会であった。これまでの自分の活動で感じていたことも多く出て共感できた。
最も重要な事は「自分たちのできる範囲、身の丈で、補助金や行政に頼らずに自分たちでやる」「どうすればいいか?なんでもいいからやってみよう」の言葉だと思った。
※タイトルの「公民館で地域がよみがえる」ほどは公民館視点のお話しはなし。おそらく話したいことがたくさんあって、時間切れになってしまったような印象。公民館としては、「みんなが課題を持ちあって、参加者みんなの課題として共有して学んでいく」という姿勢が重要で、その場としてほしい。「地域運営、活動は実は公民館でやるのがやりやすい」と、いうお話しがあった。
以上です。
記事:集落支援員(近藤)
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