2015年6月24日水曜日

根知小学校 平成27年度防災クラブ③ 「川で災害が発生した場合の対応について」!

今年度の根知小学校の防災クラブ。
3回目(最終会)となる今日のテーマは
「川で災害が発生した場合の対応について」
※1回目はこちら→平成27年度防災クラブ① 「7.11水害の過去、現在を知る」!
※2回目はこちら→平成27年度防災クラブ② 「災害があった場合の寝場所づくり」!
以下、当日の様子を紹介します。

今日の防災クラブは14時から理科室で始まります。対象は3年生以上。
講師は山口先生です。
※現在、新潟県赤十字安全奉仕団指導員会の副会長をされておられます。
玄関には校長先生のイラスト人形がお出迎えです。
■前半:講義14:00~14:30
谷口校長のお話しのあと、山口先生による講義がはじまりました。
「水害や土砂災害から命を守るには、どうしたらいいかな?」
「今回勉強するのは、①備えること ②逃げること ③救うこと の3つです。よろしくお願いします」
「津波てんでんこ。津波はあっという間にやってくるから、周囲の者をかまうよりも、各自てんでんばらばらに逃げなさい、という三陸地方の言い伝えです。これとても大切です。東日本大震災でもこれにより奇跡的な避難成果をあげた地域があります。」

山口先生による防災クラブのお話しがはじまりました!
途中、児童に問いかけながら、お話しが進みます。

①備えること
・テレビの気象情報を確認する習慣
・自分の家の近くの安全な場所を確認しておこう

②逃げること
1時間に80ミリなんていう滝のような雨となった場合、逃げられない。
またどうしても家にいなくてはいけないようなとき。
そういうときは家の2階の山や崖から離れたところに避難!

③救うこと
・まずは大声で助けを呼ぶ
・電話で警察や消防へ
・道具を使う
・友達と協力して
印象に残ったことのひとつに「まず、自分を救う。自分の命を守る。」というお話し。
災害では人を助けることは本当に大切なことですが、まずは自分の命を守ること。
お話しを聞いている児童みんな、真剣な表情で聞き入っていました(お話しの内容が命に係わる重要な内容だと感じている様子でした)。

それでは実際に外にでて、実技を学んでいきます。
■後半:実技14:30~15:30
実技の場所は東中の農村公園。車で移動しました。
この様な場所は水量が多くなると危険だけど、夜真っ暗になるとわからないよね。
このように夜、安全なところがわからない場合は、ライト、明りで照らして避難しよう。
特に川の近くや水浸しのところなどは足元がわからないから気を付けて。
続いて川を想定しての実技です。
ヒューマンチェーン
川におぼれた人などを引っ張り上げるときのテクニック
単に手をつなぐのではなく、お互いに逆に向いたうえで、それぞれの手首を持ってがっしりつながる方法です。こうすれば相当の引く力があっても離れない。
※このテクニックは救助するときに様々な応用ができるテクニックでした。
ではやってみましょう!
「おおっ、すごい」驚きの声を上げながら、ヒューマンチェーンを実際にやってみます。
次に普通に手をつないで、お互いに引っ張ってみよう。
※あらら、あっという間に離れてしまう。ちょっとしたテクニックで大きな効果がでるのですね。
それではヒューマンチェーンで校長先生を助けましょう!
少し離れたところにポツンと立っている校長先生の腕をヒューマンチェーンでつなぎ引き揚げます。
ぐいぐい引っ張れます。あ~ちょっと離すのが早いぞぉ…
道具を使う
川から人を救う時
注意してほしいのは、自分は水、川に入らない。まずは自分の命を守ることがとても大切。
その前提で、カサ、棒、服、自分の足を使ったりして、手が届かないところから引っ張る。
たすけた後、歩けない人を運ぶ方法
まずは「おんぶ」
このとき、運ぶ人の両手をクロスして、一方の手を持つ。
そうすると自分の片方の手が空くよ
やってみよう!
※そう、必ず遠くに駆けていく人、いるよねぇ~。転んだよ…
座っている人に対して
二人で運ぶ。
肩を回して上体を起こし、前の方は二人でヒューマンチェーンを作って足を支える。
※ここでもヒューマンチェーンのテクニックが活かされます。

よし、ではこれもやってみよう!
※いるよねぇ~、必ず遠くに駆けていく人。どこまでいくの…
この座った人を運ぶやり方はなかなかしんどかったみたいです。
あちこちで「重い~」の声があがっていましたよ。
と思いきや、とってもニコニコして運び、運ばれる児童も。
少しも動けない寝ている大人を運ぶ
一番大変なケース。
こちらも座っている人を運ぶテクニック(肩を回すことやヒューマンチェーン)の応用になります。
ここでとても印象に残るお話しがありました。
複数人数で救助するとき、リーダーが必要だということ。
山口先生から「みんな、今、寝ている人を運ぶ時、『いっせーのせっ』とか『あっちの方へ運ぼう』などの声を最初にだしていた人が必ずいたよね。その人がリーダーです。
こういうとき、リーダーは自然に生まれます。リーダーがいることで動きがスムーズになるね」
※防災クラブ①(6/8)でも災害時のリーダーの大切さ、お話しがありました。
児童たち。さっそくリーダーの指示を仰ぎます。
「リーダー、どこにいきますか?」「そうねぇ~、ちょっとあそこまで」(^_^;)なにか…
動けない人を運ぶのは、実際の救助で発生する可能性の高いケースです。
ヒューマンチェーンを活用したやり方以外に、シートを使った方法もやってみます。
1時間ほどでしたが、大変中身の濃い実技演習でした。
あっという間に実技の時間も終了となりました。とても勉強になりましたね。
最後に児童みんなからお礼の言葉をお伝えしました。
山口先生ありがとうございました。
まだ終了時間まで少しあるということで、
防災クラブが終わった後、児童は農村公園の浅い川で遊びます(根知っ子、元気です)
今回の防災クラブ最終会
山口先生からの赤十字の救助方法、とても実践的で役に立つノウハウを教えていただきました。
児童だけでなく大人にとっても非常に参考になる内容でした。
根知小学校の素晴らしい活動の記録としてだけでなく、防災知識として、少しでもこのブログの内容が皆さんのお役に立てば幸いです。



記事:集落支援員(近藤)

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