2014年7月23日水曜日

上町屋にて 秋葉社祭礼の前夜祭(宵宮)、奉納花火大会


根知の夜空に咲く一輪の大花
※今年も7月23日に行われた(とても珍しい)上町屋の奉納花火大会を取材しました。

一つの集落で行う大変珍しい奉納花火大会が7月23日に行われました。上町屋の神様は秋葉さん(火の神様)。昔は灯篭を竹の先につるして、旧道を歩いて杜まで登ったそうです。灯篭をふって、それを合図に花火を上げていたこともあるそうです。
大正2年、この花火大会を中止して大火事が出ました。その後再開してから今年で99年目です。
花火の費用はすべて集落内の寄付で賄います。今年は32発(うち2発は18時の合図で打ち上げ)が準備されました。3号玉(約9センチ)の花火の玉が夜空に大きく開きます。
日が沈み、賑やかになるおまつり広場は会館横。雨が降ったりやんだりの中、根知の子供達が集まって縁日を楽しんでいました。上町屋では根知の子供達のために、と金魚すくい、焼きそば、焼き鳥を予算を組んで維持しています。
さて、花火は19時45分、1発目が打ち上げられました。1発毎の間隔は約40秒。この間合いが何とも言えません。
皆さんは気にする風もなく、子供達は縁日、大人たちはお酒、花火を肴にゆったりと宵の宮を楽しんでいます。
なんて情緒豊かな花火大会でしょう…子供のころ「花火とはこういうものだ」と思っていた方も少なくないとか。
何度目かの「もう終わったかな」が最後の花火でした。この花火大会後、梅雨が明けます。
時間がゆっくり流れていました。素敵な奉納花火大会でした。

※花火は、奉納煙火で有名な、片貝から仕入れたもので、30発全種類違うそうです。なかでも最後の花火は特に余韻が残るもの、残像がある「金冠」を選んで上げられたとのことです。
~花火担当、八川屋さんより~
上町屋の奉納花火は小さな花火大会ではありますが、「奉納」という大きな意味を持っています。現場の情緒も格別…風の少ない谷間は徐々に闇に包まれ、いつの間にか蛙の大合唱が聞こえます。そして蛍がスーッと現れたころ、そんな幻想的な演出の中での打ち上げが始まります。花火の合間に蛍はまるで花火と放つ光を競争しているかのようです。
上町屋のみなさまは集会所でしょうか、それとも窓から見ているかな・・・と私たちは想像しながら一つひとつを確かめるように上げ続けます。
7月23日は私たちにとっても伝統ある『特別な日』です。これからもみなさまの思いを大切に安全に打ち上げたいと思います。              ※八川屋商店(025-552-1881)

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