2015年7月25日土曜日

皆さんにインタビュー 201507-② 根知在住:女性(30代)

※以下、振興協議会ニュース2015年0725号の追加版記事の内容を掲載しています。

インタビュー②
根知在住:女性(30代)
学生・社会人として東京・埼玉に住んだ後、昨年戻られて1年が経つ方に感想をお聞きしました。
---根知に戻ってきて一番の印象は
一番は四季がはっきりあること。春…田植え、土、カエル、夏…ホタル、秋…稲刈り、冬…雪。当たり前だと思っていたこの「四季」が本当はあたりまえじゃないということが一番実感すること。これは実は宝物なんだと思う。東京などにいる同級生の中では、虫やカエルが嫌だ、雪が嫌だということで「帰りたくない」人もいる。「帰りたい」という人の中には、仕事の都合、家を買った、結婚を予定している、等で帰れない人もいる。
それと「しつけ」。子供の頃、掃除すること、道や家の周りをきれいにすること、ちらかさない、など親だけでなく近所の人からも教えられた。そういう「しつけ」の部分、当たり前の部分が東京では当たり前ではない。そのあたりも根知のほうがいいな、と思った。
東京ではやはり「自分が良ければいい」という風潮も多い。一緒に協力して日々の生活を過ごすということも根知のようにあたりまえではない。それに方言も好き。ほっと安心する。
テレビや本などで「都会と田舎のちがい」「田舎の良さ」をきいてきたが、今「本当にそうだな」と実感している。

---要望、こうすればもっといいのに、という所は
一言でいうと「街中で顔が見えない」。バスや電車を使う人が少なくてみんな車。なので根知でも糸魚川でも道端やあちらこちらに人がいない。自分は歩くのが好き。だけどバスや電車を使うためには、その時刻表を意識しないと利用は難しい。行事では、電車・バスの時刻を意識したスケジュールだといいのではないか。
そして、なんといっても、今一番つらいのは、夜仕事終わって仲間と飲めないこと。「あ~仕事終わった。一杯飲んでいきたい!」と思っても、電車、バスの時間が早すぎて安心してゆっくり飲めない。仕事帰りに仲間、友人と飲んで、夜遅くてもお酒を楽しめるような地域だとうれしい。

---根知でも若い世代が街に出ていく。どうしてでしょうか
ひとつは子供の教育環境ではないか。自分が根知小学校のころは一クラス20人以上いたが、自分の子供には同級生がいるだろうか…と思うと、(将来子供が出来たら)大勢いる学校に通わせたいと思ってしまう。
もう一つは三世代同居の難しさもあるのではないか。
個人的には、自分は歩いたり自転車での生活(買い物や子供の通学等)が可能な所で住みたいと望んでいる。なので街に住みたいという動きも理解できる。

---移住者の受入についてはどう思いますか。賛成ですか
私は積極的に受け入れていいと思う。トラブルも、それはそれで新しい風、一つの変化だと思う。それでお互いに新たな気づきがあるのではないか。そういうことがこれから必要なのではないか。

---ベルリングガールやキャンドルロード、チーム姫川(綱引き)など、「楽しむ」グループはなぜ続いているのか
ベルリングガールの場合は、リーダーや中心メンバーがポジティブな考え方をしていることではないか。同じ事にも、ポジティブな見方をしてやるか、「義務」「必要だから」といった考え方でやるかで、モティベーションも継続性も変わる。それに、みんなで集まっておしゃべりすること自体が楽しい。

---最近は引きこもりがちな若者が多いと言われるが
同じ世代の横のつながりが少ないような気がする。根知では高校卒業するとパッと散る感じなので、一人で根知に戻ってきてもなかなか会う場も人もいない。若者同士が繋がれる場がもっとあるといいと思う。

-----以上-----
※一番の要望は「仕事帰りに飲める環境」。移住でのトラブルも「新しい風」。何度も唸りました。やはり地域づくり活動は、若い世代の発想、力が必要なんだと感じた次第です。
聞き手:集落支援員(近藤)

※集落取材やインタビューについてのご意見をいただければ幸いです。事務局(公民館内)まで。

0 件のコメント:

コメントを投稿