2013年12月18日水曜日

大久保 イワナの養殖 ~卵からの育成ノウハウ・絶品のイワナ塩焼き いずれも貴重な根知の宝!~

大久保にてイワナの養殖をされている
山本芳寿さんを訪ねました。

「イワナ養殖を根知の地域おこしに使いたい」
地域活性化につながるのであればイワナ養殖のこの環境を活かして欲しい」
おっしゃっておられました。
以下にお話しの概要をご紹介します!
※山本さん、貴重なお話し、ありがとうございました!
■概要
・平成元年よりイワナ養殖をはじめる。
・この10年ほど、ようやく卵からの養殖が成功しだしている。卵からのノウハウを持っているところは糸魚川ではここだけ。

■魚の養殖知識
・イワナは5月からおなかに卵ができる。10,11月にオスメスペアになり、卵がおなかの中でバラバラになり、出てくるころに受精する。
・現在ここでやっているのは、受精した卵のチェック(選別)。死んだ卵をそのままにしておくと他の卵に影響があるため、3日程度ごとにチェックして、死んだ卵を捨てている。
・1月中旬から2月中旬に孵化。孵化のときの水温は7~8度、これ以上以下では失敗する。来月に孵化した魚は再来年に出荷できる流れ。
・この時期は卵も魚も全滅する可能性がある。一番の理由は大雪になり、ここまで来ることができず、餌もあげられず卵の選別もできないとき。昨年の大雪のときに卵は全滅となった。
・現在は例年7,8割の歩留まりとなっている。
・とにかくイワナのような清流にすむ魚は、清潔な水にしておく必要がある。掃除も定期的にする。
・ちなみにコイは5,6月に孵化する(あたたかいとき)。金魚は水を冷たく維持していると年中産卵して孵化するらしい。
・イワナもニジマスも山女も養殖の中心組織は「内水面漁業組合」。黒部、入善の組合は糸魚川とは比較にならない大規模組合。

■最高の食味について
・岩魚の焼き方は、じわじわと炭火で1.5時間必要(15~20センチクラスで)。
・よく祭りであるようにどんどん焦がして焼くと味がなくなる。
・時間をかけて水分を飛ばすと、岩魚も頭から全部食べられるし、本当の味が残っていて、実にうまい。
・他の食べ物も基本は時間をかけて水分と飛ばすこと。
 →キャベツやレタスなども、1時間くらいかけて蒸すのが本当。自分は砂糖をここ何年も使っていないが、食材本来の甘みが大変強くて、必要ない。
・渋柿も、じっくり水分抜くのが良い。人の話だが、燻製にするとたまらない味わいになるときいている。

記事:集落支援員(近藤)