2015年6月10日水曜日

根知小学校 平成27年度防災クラブ② 「災害があった場合の寝場所づくり」!

今年度の根知小学校の防災クラブ。
2回目となる今日のテーマは「災害があった場合の寝場所づくり」
※1回目はこちら→平成27年度防災クラブ 「7.11水害の過去、現在を知る」!
以下、当日の様子を紹介します。(いや~今回も長くなりました…)

まず玄関にて。
先日(6月8日)の防災クラブの日の午前中、創和ジャステックさんから寄贈していただいたヘルメット。(2色、紅組と白組でわかれています)
すぐに使えるように設置されていました。
1階の廊下には、7.11水害についてのパネル展が始まっていました。
(6月9日(火)~6月19日(金)まで)
根知小学校1階にて7.11水害のパネル展を開催しています

14:00
本日の防災クラブ、理科室で講義からスタートです。
まずは宮先生(東大庭師倶楽部)からのお話し「災害時の寝場所づくり等」。
※今回の防災クラブは3年生以上の児童たちが対象です。
校長先生からのお話しの後、
「今日ははじめに海の災害、山の災害についてお話ししましょう。そのあと外に出て寝場所づくりの実習をしましょう」
宮先生からのお話しがはじまりました。

「まずは海の災害についてです。(そのあとの山の災害は、みなさんが先日勉強してきた7.11水害のことを教えてください)」(サッと顔を見合わせる5,6年生(^_^;))
宮先生は、パソコンの画面をもとに、東日本大震災の直後の写真を見ながら、海の災害(津波)の様子を紹介していきます。
何度見てもすさまじい災害の被害の様子。
※これらの写真は宮先生が実際に自分の目で見て撮影したものです。解説の内容にさらに衝撃を受けます。
「日本には『山の神様』と『海の神様』がいます。」
※下の写真は東日本大震災の場所にある山の神様の石碑
「海の災害は山の神様の所で止まります。山の災害は海の神様の所で所で止まります。昔の人は本当に自然と一緒に生き、自然のことがよくわかっていたんですね」
「災害って言うけれど、例えば台風が来ないと困ることもあるんだよね。植物の種も台風のおかげで遠くまで飛んで、そこでまた育つことが出来る。菌類なんかもずっとそこにいると腐敗につながるものもあるけど、台風が適度に拡散してくれるからいいんだよね。」
「東日本大震災のときも、大丈夫なところがありました。複雑な地形、自然の形が残っているところは被害が少なかったのです。自然の山も大丈夫でした。大きな被害がでたところは、人工的なコンクリートでの人口物のところでした」
なるほどぉ・・・児童たちの目が生き生きとしていました。
続いて、山の災害について。7.11災害について児童たちから宮先生に伝えます。
各学年から一人ずつ、先日の防災クラブで勉強したことを報告しました。
「みんなのお話しからも、天気がとても大切なことがわかりました。災害のときは地面がベトベトのときもあるでしょう。そんなときも寝られるようにハンモックを作ってみましょう」
教室でのお話しが終わり、いよいよ外でハンモックづくりの実技になります。
14:30
外に出てみると、1,2年生はソフトボール投げの距離を測っているところでした(体力測定かな)
※防災クラブの場所は体育館脇。昨年の防災キャンプで「白魔女のケーキ」を焼いたところです。
※ご参考→「平成26年度 根知小学校 防災キャンプ(2日目)」
まずは宮先生が作ったハンモックをもとに仕組みの説明がありました。
その中でも重要なのはハンモックの「高さ」とのお話しがありました。
「大切なのは跨ぐ(またぐ)ことが出来ること」
「高すぎるとコロンとひっくり返りやすいし、すっと起き上がれるような高さにしなくっちゃいけないよね。」
「低すぎて地面に着いちゃうと、実際の災害時には下が水浸しということもあるよね。」
「実際に寝てみた時に、地面に擦るか擦らないかくらいがいいかな」
「万が一の落ちた時の事を考えて、調整しましょう。」
・この両端の木の棒、これがないとまわってしまう。
・必ず木の棒と布、ロープをしっかり結ぶこと。
等々の仕組み上の重要なお話しもありました。

そして、今回のもうひとつの課題。天気予報に関連するグッズづくり。
謎のお天気人形「ウェザースティック」です。
「災害を防止するために重要なことの一つは天気を調べて予想すること。木を使った方法を紹介します。」
※ポーランドの白魔女さんがおしえてくれた木を使ったアナログの天気予報装置。数時間後の天気が枝の角度によってわかる不思議な枝 晴れの日には上向きに雨の日には下向きになる。
※今回は時間の都合でこのお天気人形の作成はできませんでしたが、以下の説明資料がみんなに配られました。
では、ハンモックつくりに挑戦です!(^^)
赤組、白組に分かれて、それぞれ一つずつハンモックをつくります。
まずは場所を決めるところから!う~ん、本格的です。(こうでなくっちゃ!(^^))
赤組は場所をサッといつの間にか決めた後、ハンモックの端に使う木の棒もすぐに見つけ、
早くも布を結ぶ段階です。
宮先生が手順の説明をしたあと、コツを伝授してくれました。
「布を結ぶときはねじってしばろう。実際の災害の時は水で濡らして雑巾をしぼるように。水でぬらすと乾いてからグッと締まるんだよ。」
宮先生の説明のあと、児童たちで相談しながら進めます。
※この時間がとっても大切なんですよね(^^)。
「ちょっとそこやめて!止めて!」(^_^;) 「そうだったっけ・・・」「やっぱりこうだよね~」
みんなで悩みながら、苦労しながら進んでいきます。
白組は場所をすぐに決めた後、木の棒にはこだわりました。
この枝がいい、と太い立派な長~い枝をもってきて、自分たちでのこぎりで切っていきます。
※切っていくほどにのこぎりが締められてきつくなっていく状況。宮先生がコツを伝授!

白組も木の枝ゲット(見事なのこぎり捌きでした!)。
宮先生がタイミングを見て布の結びかたを教えてくれます。
一方、赤組は試行錯誤しながらも木の枝と布をしばることができました。
・・・どうやってロープをこれとつなげるんだろう・・・
宮先生登場(見事なタイミングで赤白自在に出現されます)。
今度は布と木の枝に対して、ロープでぶら下げる段階です。
これもコツが必要なんですね。
「『結ぶ』 。江戸時代、昔の人は上手だったんだよ。今の人はなかなかできないよね。結ぶことは大切な技術。覚えましょう。」
木の枝と布を結んだ結び目。これを挟むようにしながらロープをくくりつけていきます。う~ん覚えられない…
白組も布と木の棒を結び始めています。
※この木の棒はとても立派なこだわりの棒です!丈夫そうだ・・・
赤組はハンモックをかける木の場所でちょっと苦労していますね。
枝分かれしている場所にロープの先端を投げてかけ、うまく木とロープが固定できそうです。
白組もロープをくくりつける段階へ
※実は赤組と白組はロープがちょっと違うんです。
※赤組は一本の長いロープを使っています。
※白組は縄跳びの縄を4本用意し、それを2本ずつ結び付けて両側のロープとして使っています。
さぁて、赤も白も完成したようですよ(^^)
15:15
最後の宮先生チェックを待ちます。
宮先生チェ~ック!
結び目の強度を丹念にチェックした後、ハンモックの高さを観ます。ちょっと低いかなぁ・・・乗ったら地面に着くかなぁ。でも高すぎも危ないんだよ。
児童たちがドキドキするなか微調整が入ります。
よし!大丈夫そうだ。乗ってみよう。
赤組試乗会!(赤組応援団長、唄います)
「ゆ~りかご~のう~た~♪」(赤組メンバーからこの歌が聞けるとは…予想外です(^_^;) )
をBGMに順番にハンモックへ。出るときが大変みたいですね(^_^;)
様子を見ながらさらに微調整
「ハンモックの高さ調整は、木の棒にロープをまくことで出来ますよ」
白組も小さい学年から順番に乗ってみます。
笑い声が絶えません。


「うゎ~めっちゃ気持ちいい~。マジこれいい!」
「でも出るときちょっと大変だよね」
という話を白組チームでしていたら…
赤チーム、ドテッ(^_^;) キャァ~
「ちょっとぉ、揺らしすぎですよぉ~」
宮先生はじめ先生方から何度も注意されるけど、やめられないんだよね~(わかる、わかる(^_^;))
そのあと、白組のハンモックは一か所の結び目がほどけて、気持よく揺られていた中の児童がドサッと落ちてしまいました…
「みんな、揺らし過ぎだよぉ」と宮先生。 ※赤白、いずれ劣らず・・・(^_^;)
大盛り上がりのハンモックづくり、あっという間でしたね(^^)
15:30
今日の防災クラブも終わりの時間となりました。
宮先生に感謝の言葉をお伝えして終了です。
後片付け、眼を見張る手際よさ。あっという間でしたね。
根知小学校の児童たち、見事でした。
平成27年度の根知小学校防災クラブ2回目。
前半のお話しも後半の実技も大変ためになるものでした。
宮先生ありがとうございました。
児童が自ら考えて苦労しながらのハンモックづくり、ずっと忘れない、たくましく生きる力となったようです。災害時だけでなく、この自然いっぱいの根知を楽しむ技として、いろいろ応用もできそうです(*^_^*)

記事:集落支援員(近藤)

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