2015年1月15日木曜日

上野山のサイの神(夜の点火)を取材しました

15日は午前中は曇り、午後から雪が降り始め、夕方から雨になりました。
そんな空模様のなか、上野山では点火予定の19時には20人を超える方々があつまりました。小さなお子さんもみられます。

「だいたい集まったかなぁ」音頭取りの方の声を合図に、さっそくお神酒の準備が始まり、ほら貝の音が響きました。数名の女性が担当されていました。笑い声とほら貝の音が交互に響きます。良い音でした。
サイの神の近くに積んだ藁に火をつけます。
「みんな松明もって~」の声。上野山のサイの神の点火は、各家からの代表一人ずつがサイの神を囲み一斉に火をつけます。
雨の中心配しましたが、見事に燃え上がりました。
炎が高く燃え上がる中、お金(貨幣)を包んで投げ込む方が何人もいらっしゃいました。
→昔は翌朝に子供達が掘り出して、そのお金でお店でお菓子やジュースを買った。そうすると「拾ったお金は使用禁止」の張り紙が貼られるとのこと。真っ黒でお店側もそれを使いたくないためとのこと。

長い竿がサイの神に伸びたと思うと、先にはスルメがぶら下がっています。毎年恒例のスルメ(今年は一夜干し!)。
スルメが出来上がったごろ、お酒が配られます。
また、年女年男よりお菓子やミカンがみんなに配られました。
「上野山には変わった伝統があるんですよ」と地元の若い男性がたばこを渡してくれます。
サイの神の炎でたばこを付けて吸う(ふかしてもいい)と、1年間風邪をひかないというもの。
これは初めての風習です。ありがたくいただきました。
とてもアットホームな雰囲気で、楽しい声が絶えず、素敵な火祭りでした。

上野山のサイの神は竹と藁で組んでいます。10年ほど前、人が減って木を切ることができないため、サイの神をやめるか、という話も出たが、竹を組んで周りに縄をはってその縄に藁束を結ぶという簡単なやり方で続けることにした、とのことです。見事な炎のサイの神でした。

記事:集落みまもり隊(近藤)

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