2014年10月10日金曜日

ご参考:「地方共助社会づくり懇談会in上越」に参加しました

2014年10月10日(金)

集落みまもり隊(集落支援員) 近藤(根知地区担当)が上越市で開かれた
地方共助社会づくり懇談会in上越
に参加しました。

その時の内容をご報告いたします。皆様の参考になれば幸いです。
以下、メモです。

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11:00-16:45
□地方共助社会づくり懇談会in上越
※100人定員のところ130人となった。

以下、各講演者、パネラー等の主な発言など

●基調講演:大島  誠(社会福祉法人みんなでいきる 理事長)
・自助、共助、公助の中で、自助として「もっとがんばれ」というが、現実はこれ以上無理、もうこれ以上がんばれないというのが本音。
・人の生活はルールでは変えられない。人の感情が大切、将来の未来の像が見えていないともうがんばれない。
・共助に求める未来像、イメージが不足している。それをみせてほしい(国、行政?)。

●報告:日下部 英紀(内閣府政策統括官(経済社会システム担当)付 参事官(市民活動促進担当))
※共助社会づくり懇談会についての紹介

●パネラー:田尻 佳史(認定特定非営利活動法人日本NPOセンター 常務理事/共助社会づくり懇談会 委員)
・全国を回っているが、どこにいっても必ず「観光」「交流人口」の2つが言われる。全国で言われているんだから実際は無理です。 →では何をすればいいか?と次を考える必要がある。
・人が減っていくことを前提での話しあいが必要。減っていっても成り立つ、維持できるやり方が求められている。
・全国事例。小田原市では「サイレントマジョリティ」に注目した。通常は声をださず静かに過ごしている大多数の住民。声をかけるとやる人は実に多く、「自発性」の発現がみられた。

●パネラー:浦野 憲一(上越市町内会長連絡協議会 会長)
・町内会長は小間使いだ。良いことは連絡なし、悪いことは大小様々な連絡がくる。ゴミ置き場が壊れた、あそこが困る、なんだかんだ。
・現在、町内会815のうち、会長で女性は4人だけ、ほとんどが70代すぎた男性ばかり。今後は女性、若い人に世代交代していきたい。
・上越市全体の高齢化率は28.5%。合併により上越市になった13区(安塚、大島、牧区など)は40%超えるところが多い。

●パネラー:牧野 章一(新潟県中小企業家同友会 副代表理事 / アイエムタクシー株式会社 代表取締役)
・50台のタクシーで1年間に243,268人の利用。アベノミクスからあきらかに現在人手不足(運転手不足)になっている。
・上越人の人柄をアンケートすると「穏やかで親しみがある」。この結果を活用していかなければいけない(ビジネスとして)。
・その地域で働ける企業が必要。持続的に働ける雇用を作っていかなければいけない。
・上越はまだまだこれから。飯山市は公式の観光コースが100ある。上越は20ちょっと。
・中小企業はソーシャルであり24時間市民だ。

●パネラー:秋山 三枝子(認定特定非営利活動法人くびき野NPOサポートセンター 理事長)
・NPOをサポートするNPOが10年以上続いているところは日本でもここだけ。
・NPOで働く若い人の収入をもう少しあげてあげたい。
 →ドイツへの研修では、企業個人ともに寄付が浸透しており、NPOも大企業と同列の就職先として成り立っている。
・上越市が合併して10年、目に見えて周辺地域の行政組織が弱くなった(人が中心に集まっていった)。

●司会:今瀬 政司(長岡大学経済経営学部 准教授/特定非営利活動法人市民活動情報センター 代表理事)

●その他、会場からの意見
・「人が少ないから仕事がない」ではない。10人いたら10人のシステム、1000人いたら1000人のシステム(しくみ)を作ればいい。

所見
・「地方共助社会づくり」がテーマであったが、国としても、各活動団体としても「こうしていく必要がある!」といった具体的な道筋はまだ見つかっておらず、模索状態であることが確認できた。
・中小企業の位置づけ。営利企業としてだけでなく、社会の一員、地域づくりの重要な要因としての中小企業の可能性についての牧野さんの話は面白かった。あまりその視点はいままで気づかなかった。
・秋山さん(くびき野NPOサポートセンター理事長)の話が一番地域に密着していた。NPOをどう活用していけるかが地域づくりの一つのキーになると思う。
・やはり、そこに住む、生きている人自身が直接かかわる(自分たちで考え、手作りでの活動による)地域づくりでなくては効果が少ないことを再認識できた。

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以上です。

記事:集落支援員(近藤)

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